ママさんナースの為のナストピ.COM

小児看護のポイント&ママさんナースの仕事復帰について

小児のバイタルサイン測定 小児の看護のコツ

現役小児科看護師が語る小児のバイタルサイン測定について

更新日:

image

子どものバイタル測定にはコツが必要です

今回は、基本中の基本、バイタルサインについてお話します。

大人だと「お熱お願いしますね」で体温計を渡せば測ってもらえる患者さんもいますが、子どもだとそうもいきませんね。

嫌がるし。泣くし。暴れるし。正常値も違うし。

 

おなすも異動してきたばっかりの時は、上手く測定できず「バイタルすらまともに測れない…」ってすごく落ち込んだりしました。

 

いいんです。いいんです。

最初はだれだって出来ないんです。
慣れていけばできるようになりますので、落ち込まないでくださいね。
正常値も場数を踏んでいけば、自然に「あれ、おかしい…」って馴染んできますので、
焦らないでくださいね。

 

新人さん、小児に異動したばかりの看護師さんや学生さんも、「バイタルサインの測定方法なんて、基本すぎて質問しづらっ!」って思った方は、ちょっとしたコツで今よりもっと上手く、正常値を測れる様になりますので、こっそりチェックしていってくださいね(笑)

今更聞けない小児のバイタルサイン測定の基本

さてここで、改めて小児のバイタルサインの測定の順番を復習しましょう。

①呼吸②脈③体温④血圧、瞳孔・意識レベルなどの全身の観察

 

実習に来た学生さんに測定の順番を聞くと、
「熱からです」…ズコーってなる事が多々あります(笑)
学生さんは実習、実習で、忙しいと思いますが、実習中に覚えていってくださいね!!

体に触れたり侵襲の少ない順ですね。

測定時は数値だけでなく、呼吸音や冷感、皮膚の状態など、その疾患に合わせた観察項目も一緒に観察しましょう。体の観察をされる事が恥ずかしいと思っているのは、思春期の女の子だけではありませんので、不必要な肌の露出などさせない様に、必要な観察は一度に行ってあげましょう。カーテンなどのプライバシーの配慮も忘れずに!!
※テキストによっては④血圧が先で③体温が後のものもあります。

 

小児のバイタルサインの正常値

年齢 呼吸数(/分) 心拍数(/分) 血圧(mmHg)
新生児 30~60 100~220 75/90
乳児 20~40 80~150 90/60
幼児 20~30 70~150 100/65
学童 17~22 70~110 110/70
成人 15~20 55~90 119/79

今回は、ざっくり表にしましたが、教科書などには年齢別で細かく書いてありますので、参考にしてください。数値もですが、小児評価のトライアングル パッと目にした(PAT:外観・呼吸状態・循環)や、ぐったり感・全身状態・ママの訴える「なんか変かも」も含めて評価することが大切です。

小児の熱は37.5℃までは正常と考えて大丈夫ですが、小児は急変しやすいので、安静にして30分後などに再検してください。

血圧測定時は、マンシェットの太さも変わってきますので、年齢や体格で判断します。
0~3ヶ月:3㎝
3ヶ月~3歳:5cm
3~8歳:7cm
8~12歳:9cm
12歳以上:12cm

 

具体的な方法として

成人の実習をしてきた後の学生さんだと、呼吸は目で見て測定しているかもしれませんが、乳幼児や新生児は、目測はかなり難しいと思います。

 

そこで①呼吸②脈を測定する方法として、「もしもしするね。痛くないよー」と、聴診器を用います。

最初に「もしもしするよー」などと声をかけ、肺に当てて呼吸数や呼吸音を確認し、その後心臓に当てて心拍数を測定します。

その後、③体温⇨④血圧⇨意識レベルなどの全身の観察と測定します。

 

声かけに関してなのですが、聴診はもしもし、お熱はピッピなど、行為を表す擬態語はなるべくスタッフや家族(お家での呼び方)と統一しておくと、子どもが混乱する事が少なくなるので、コツとして覚えておいて下さいね♡

 

ちなみに、学生さんは脈拍を橈骨動脈で測定している事がとても多くて、「測れません」と泣きそうになりながらナースステーションに帰ってきます(笑)

小児の場合、橈骨は触れにくい事が多いので、測定はどこでするでしょう… 上腕動脈浅側頭動脈総頸動脈大腿動脈などが選択されますが、現場は心拍測定で行う事がほとんどです。

 

学生さんだと60秒ずつ測定する様に学校で教わっているかもしれませんが、60秒は子どもの年齢や機嫌によっては難しいことが多いので20〜30秒の測定がほとんどです。
測定できるようであれば、正確に60秒測定してくださいね。

泣き叫び暴れる子どもには?

上記は基本の順番での測定方法です。

落ち着いて、こちらの言う事も聞いてくれて、じっとして測定させてくれる・・・理想ですが、なかなかそうもいかないのが現状ですよね?

入院してきたお子さんに一番最初に行うのがバイタルサイン測定ですね。

 

外来で散々痛いことをされて来てますし、調子も悪いので、ほとんどの子どもは入院してくる時点で警戒しているので、白衣を見ただけでも泣く子もいるでしょう。

「ひゃー!!測るの大変そう」と身構えてしまいますが、そこでひるまず、使えるモノはどんどん使いましょう!!

乳幼児・幼児期のお子さんには、口頭で説明しても協力が難しい場合は、家族が一緒なら、抱っこしてもらいましょう。家族がいなければ両手を出して抱き着いて来たら(看護師を嫌がってこない場合は無理にだっこしない)抱っこしてあげましょう←基本的な事ですが、意外に見落とされていて、ベッドに座って泣いている子がいますが、そりゃそうです。知らない場所に知らない人は怖いです。抱っこはいろんなケアの基本ですよ♡

 

抱っこしたままでも、背中から聴診する事で呼吸数は測定できます。
聴診中も泣いているお子さんには、その子のお気に入りのおもちゃ、キャラクター付のボールペンや聴診器にキャラクターを付けるなど、その様なグッズで家族に協力してもらい、ママやパパにあやしてもらって気をそらしてもらいます(ディストラクション)

血圧計やSpo2モニターなど、見慣れないものは、何をされるか身構えて、怖いと感じる子どもが多いですと、同時に、ぬいぐるみや人形に命がある(友達)と考えている児も多いので、病棟・クリニックにある人形でも、その子の持っている人形でも良いので、その人形を実際に測定して、「くまさんもパックンしてるね~。シュポシュポ(血圧)上手だね~!!痛くないみたいだから、○○ちゃんも頑張ってみようか」など、声をかけると上手くいく場合もあります。

持続ではない、一時的な酸素飽和度モニターは、測定値が出てくるまでに時間がかかる事もあるので、聴診の段階で、「パックンするね」など声をかけて、指に装着しながら聴診を勧めていくと、測定が早く終わり、児に苦痛を与えずに済みます。

 

実施中は「上手だねー」や、現状をつたえてそのまま維持してほしい「そのままねー」など、上手にできていなくても(笑)ほめてほめてやる気にさせてあげて下さい。子どもを褒められて嫌な気持ちをする家族はいませんので、ご家族のケアも兼ねて言葉かけをしてください。
また、現状を伝えてあげること、後どれくらいで終わるのか、見通しを立ててあげる事がすごく大切です。

余談ですが、おなすも出産の時、「この痛みはどれだけ続くのだろうか…」ともう気持ちが萎えかけていた時に、助産師さんに「あと3回いきめば産まれるよー」と言われて、「よし!あと3回なら!!」と頑張れました。

あと何回で終わる10数えたら終わる(一緒に数えて気をそらす)など、家族もこの苦痛をどれ位与えるのか…と気になっていますので、口頭で伝えてあげて下さい。

 

順番に関してですが、3歳頃のお子さんには、見慣れない聴診器をもって近づくより、普段見慣れている体温計を持って「お熱測るね」と導入した方がスムーズにいく場合もあります。
そして、退院間近などで症状が安定している時などは、機嫌の悪い時に無理に測定したり、寝ている所をわざわざ起こさずに、熱だけ起きたら測るなど、配慮も出来そうですね。

緊急時でも子どもの頑張りを引き出せるケアを

こちらの記事

小児科の看護師さんなら知ってて欲しいプレパレーションについて【前編】←概論

 小児科の看護師さんなら知ってて欲しいプレパレーションについて【後編】←実践編

でも書きましたが、子どもの頑張れる力を引出してあげるのが一番なのです。
ただ、緊急入院や急変時などは、なかなかその時間を割いていられませんね。

しかし、その中でもお子さんに配慮してなるべく苦痛がなく、安全安楽に測定できるために、自分が怖い存在ではないって事を子どもに分かってもらう事が重要ですね。
普段からケア中や遊びを通して、関係を築いていくことも大切になってきます。
入院時にあまりに怖い思いをしてしまうと、後々のケアや処置も難しくなってしまうので、上記の方法がお役に立てればなと思います。

 

たかがバイタル、されどバイタル。

小児は状態が急激に変わりやすく、急変を早期に発見したり予測するためにもバイタルサインってとっても大切なんです。
そして、大体が子どもやご家族と最初に関わるポイントになりますので、その後の関係性にも関わってくるので、「測れりゃいい」ってモノではないんです!!
緊急時でも子どもに寄り添うケアをこころがけたいですね♡

聴診器は小児用を使用してくださいね♡ こちら↓


リットマンクラシックPediatric(小児用)

小児看護師がおすすめする便利グッズまとめはこちら!!

スポンサーリンク

スポンサーリンク

-小児のバイタルサイン測定, 小児の看護のコツ

Copyright© ママさんナースの為のナストピ.COM , 2017 All Rights Reserved.